2011.3.12〜
2011.3.11
シャムさんのライブについて
ライブについては翌日書きます、と書いてから3日たちました。ごめんなさい。
シャムキャッツのライブは、とにかく楽しい。
まず、ライブのときの四人がそれぞれほんっとかっこいいです。
夏目さんは色っぽくもやんちゃだし(女子は「んもー!♡」ってなるよそりゃ)、菅原さんのぐねり具合はきゅんとくるし、バンビさんはキレッキレのイケメンになるし(イケメンなんて俗っぽい言葉で表現するのもなんですが、ライブで見るたび「イケメン…」と思ってしまう!)、藤村さんのドラムは霊か神がのりうつってるんじゃないかってくらい轟きます。
ライブってついついお気に入りのメンバーばかり見てしまいがちですが、シャムキャッツのときは「あ~藤村さんかっこいい!なにこのドラムのばしっと感!と思ったらバンビさんしびれる~あ、ボーカルきたわやっぱこの声だよな~んでここのギターね!」ってな具合にめちゃくちゃ忙しいです。
それだけど結局、かっこよすぎて目つむったり天井のほうとか見てしまうのが私のシャムライブあるあるです。
ちなみに私は、できるだけバンビさんと夏目さんの間あたりで観ています。
だってあのポジションだとキレキレベースがよく聴こえるし、夏目さんと菅原さんのわちゃわちゃも見えるし、藤村さんもよく見えるんだもん。
藤村さんのドラムが本当に好きで。なんか目もギラギラしてるし、親の仇かってくらい魂こもったドラムには毎回ぞくぞくします。
(テクニックのことがわからないからって感覚的な褒め方になってしまって申し訳ない…)
でもシャムキャッツのファンって(東京だけという噂もありますが)わりとおとなしいんですよね。。
メジャー路線からちょっと離れたオシャレな若者が大半なせいか、棒立ちでゆらゆら派が多いなと。
いや、それが悪いっていうんじゃないですよ。もちろん踊るも踊らないも、楽しみ方は人それぞれ。
でもでも、「これで踊らんでかっ!」という気持ちになってしまう私は、シャムライブで知り合った大学生と「シャムキャッツ盛り上げ隊」を結成し、「最前の他客がゆらゆらムードでも無視して好きに踊る」という活動を行っています。
あれね、空気もあると思うのよ。本当はもっと踊りたい人いると思ってね。
「あれ?これって踊らない方がかっこいいの?」とか思って合わせてるハタチくらいの子いるよ多分。
踊りたくない人が無理して合わせることはどうせないだろうし、最初はクールぶっていた私も(初見の4曲目くらいまでは我慢してたんですよね、ただでさえ若い子ばっかの中で目立ちたくなかったし…でもライブで踊るの我慢とか超つまんないですからね)好き勝手にやるようになりました。
他のライブではそんな経験ないけど、終演後に「すごい笑顔で跳ねてましたね!こっちまで楽しくなりました!」と初対面のかたに言われたこともあります。
恥ずかしかったけど、なんだか嬉しかった。
もし「空気読んで」みたいな理由でゆらゆらに留めている人がいたら、そんなの振りきっちゃえばいいのにって思います。
空気なんて読まないで感じたり楽しんだりできるのが音楽だもん。
もちろん、迷惑になることはダメだけど、あとは好きに楽しんだらいいんですよね。
まあこれに関しては私がもやもやしても仕方ないことなのですが。。
シャムキャッツのライブを観ると、いつも「ばっちし!」って気分になります。
ばっちり、よりもちょっとダサくて愛嬌ある感じ。ばっちりなんだけど、まだイケる隙間がある感じ。
これからも楽しませておくれシャムキャッツ!
※こういうのって、観た中でベストアクト決めたりするもんかな?と思ったけど、どれも楽しすぎてわからなかったのでナシです(笑)
よく憶えているのは、晴れ豆でホライズンと2マンを観たこと・猫の日に長野で初めて観たこと・新婚旅行中に観に行って旦那さんを紹介したこと(私に連れてこられたと思ったようで菅原さんが謝ってたけど、旦那さんはそもそもシャム出逢いです…!)・唯一「今日なんか変…?音が大きいばっかりって感じがする…」と思った日にPAのナンシーさんがいないと気づいたこと、です。ナンシーさん偉大。
シャムキャッツ!
やっとシャムキャッツのことを書くぜ書くんだぜ。
まずは好きになった経緯から。
最初は、名前だけ聞いてなーんか今っぽいとぼけたバンドなのかなー、くらいに思っていたし、You Tubeで見てもそう思っていました。
気をてらったような、それでいて奇抜というほどではなくオシャレな雰囲気もある、今の若者バンドだなぁと。
(わー、ごめんなさいごめんなさい。この後めちゃくちゃ褒めるから、まずは素直に思ったこと書かせて!)
なので、ちゃんと聴いてなかったんですよね。
でも、音楽において信頼できる年下の友人の口から何度か名前が出ていたので、なんとなく気になってアルバムを借りました。
で、聴いた感想。「うーん、いいかもね。でもなんかアクが強いかなー。20代前半なら好きになったかもなあ(当時すでに33)」と思い、リピートで聴くことはありませんでした。
それでも引っかかるものはあったので、しばらく経ってから再聴して、そのとき作業中でたまたまリピート再生してそのままにしてたんですよ。
そ!し!た!ら!
なにこれよくない?え、どう考えてもいいよね?すごいかっこいいじゃん、この曲がかな?いや、ちがう、全曲いいぞ!
…みたいな感じで、唐突にぐっときたんですね。それからはずっと聴いています。
これに関しては、自分が年をとったんだなあと思います。
若いころある程度いろいろな音楽を聴き、変に悟ったような気がしちゃってたんですよね。
それで、若くて勢いのあるバンドに関してはおなかいっぱいというか、あーはいはいわかりましたーみたいな気持ちが、言ってしまえば老人の懐古主義みたいなところが、無意識ながら自分にあったのだと思います。
そして、アクの強さを消化して本質を見る力が衰えていたのだと思います。
アクには旨みが含まれているというのに!
なんかめんどくさいこと書きましたが。
いいんですよ、若い人はそんなこと気にしなくて。老人のぼやきです。
普通に、聴いて感じたままに歌ったり踊ったり静かに頷いたりすればいいんです。ええ。
そんな経緯があったので、「シャムキャッツはこんなにいいのに、30代以降に受け入れられていないのではなかろうか?」という気持ちが拭えませんでした。
実際、アラフォーの友人にCDを貸したところ、私と同じ理由で聴けないと言っていたので。
しかーし!
AFTER HOURS が、出たのである。
私は、このアルバムはシャムキャッツの転機になるだけでなく、ファン層の広がりにもつながると信じています。
大人が聴いても疲れない、日常の風景を切り取ったかのようなアルバム。
ゆるいといえばゆるいけど、持ち味のファニーな感じもちゃんとある。ノスタルジックだけど湿っぽくない、色でいえばちょっとスモーキーなミントグリーン(MODELSのジャケットカラーまさに!)
ちなみに、私の中ではしけはビリジアンで、そこからだんだん明るいグリーンになってきているイメージ。
※どうでもいいけど、カタカナ連発しちゃってちょっとハズカシイ
シャムキャッツって、なんか変てこじゃないですか。
ジャンルもよくわかんないし、歌がうまいとか演奏がうまいとかじゃないし、かといって曲の良さだけじゃないし、変なカッコしてるし。
それこそが良さなのかなーとずっと思っていて、それははしけではぬらぬらと、GUMでは突き抜けて、たからじまではポップに色濃く表れていたと思います。
AFTER HOURSだと、ほのかに香るくらいの印象です。
今までのアルバムだと、音の骨組みと感情的なものの比率が3:7くらいの印象でしたが、これでは6:4くらい。と思う。
その代わり、彼らの音楽にそれまでほのかに香っていた郊外の空気感が今作では色濃く表れていると思います。
私は千葉県出身なので、この「郊外の空気」っていうのがピンとくるし好きなんですけど、今は長野に住んでいるので、聴いていると懐かしい気持ちになります。
余談ついでに書きますけど、シャムにはまり始めたのと浦安に住み始めたのがちょうど同時期で、勝手に運命的なものを感じてるんですよね。
好きになるべくしてなった…みたいな(笑)
あと、勝手に「もしかしたらメンバーのお母さんとすれちがってるかもしれない!」と思い、普段なら自転車で鼻歌うたっていることに気づいたら即フェードアウトさせるんですけど、シャムのときは聞こえるくらいの大きさで歌ったりしてました。
ものすごくバカっぽいですけど、もしお母さんが、ダイエーとかで息子の曲歌ってる人に遭遇したら嬉しいんじゃないかなーと思ったんです。。
さて、話を戻そう。
前作から菅原さんも曲を作っていますが、それも新しい力になってるんじゃないかと思います。
今作は1曲でしたが、夏目さん曲とはまた違う澄んだ感触があって、菅原さん曲が入ることでいい風が吹き込んできたというか。
勝手な想像ですが、もう一人ソングライターができたことで、アルバムを俯瞰するようなバランスをとるような力が強まったのではないかとも思います。
とにかく、期待してます。
2月にライブを見たときに、すでにAFTER HOURSの曲を数曲やっていて、少し違和感をおぼえたのが素直な気持ちです。
えっ?こんなに爽やかでいいの?みたいな。特にSUNDAYね。
でもアルバムで聴いたら本当によかった。どうよかったのか、説明なんかする必要ないくらいよかった。
なので、大人の皆さんで「いやー日本のインディーズバンドなんて今さらちょっと」なんて思ってる方々にこそ、聴いてほしいです。
ライブに行くのもいいと思います。
シャムキャッツ、ライブめちゃくちゃ楽しいので。
私もね、不安でしたよ…三十路も半ばで若者だらけのライブに一人で赴くのは。
でも始まったらそんな不安も吹き飛ばしてくれますよ。
私なんて、一人で行って踊りまくってるうちに大学生の友達できましたからね。
楽しんでる人間を笑うような野暮な人間は、小さなライブハウスにはほとんどいません。いても気にしなくていいんです。踊ってりゃ見えないし。
いかん、長すぎてわけわかんなくなってきた。
だって2年も書こう書こうと思って書けなかったんだもん!
ceroもそうでしたが、熱が高すぎるときは文章にできないですね。私はですけど、高熱のときはtwitterの方が向いている気がします。
というわけで、シャムのライブに関してはまた別記事で書きます。
魂のゆくえ、くるりのゆくえ
今回は6/10発売、くるりのニューアルバム『魂のゆくえ』の感想です。あくまで私の感想ね。長いよ。
まずは、これが発売になるまでの私の気持ちから振り返りたい。
前作『ワルツを踊れ』は不思議なアルバムだった。
ロックとオーケストラの融合、という無謀というか「あ、そこ行っちゃったかーあいたー」ってとこに、ついにくるりは踏み込んでしまった。私はくるりを好きじゃなくなるかもしれない、と思った。
もう、発売前に各方面に吹聴する岸田の「すごいのができた!」が半端じゃなく(この人はいつもそうだけど、絶対逆効果だと思う…)、私も聴く前から食傷気味で。
ところが、聴いてみたらこれが思いのほかよかった。繰り返し聴くと、さらによくなった。
これだけ実験的な試みをして、充分に練って構築されたアルバムなのに、不思議と心地よく、くるりらしさも濃いアルバムになっていた。
ただ、『ワルツを踊れ』を作ってしまい、オーケストラとの共演まで果たしてしまったくるりに、この先どうするの?という不安を抱いたのは私だけではないはず。
なんというか、クラシック音楽を否定こそしなくても、皆あえて無視してるとこ、あると思うんですよ。そこを通過しちゃったら、身動き取りづらくなるから。かといって掘っていっても、そこはもう行き止まりだから。(というか、そこはもう掘れないんだよね。指揮者か演奏家になるしか)
その不安を払拭したのが、その後出たマキシ『さよならリグレット』で、私はもうこれが大好きです。
どう来るかと案じていたら、なんと超POP!それでいてメロディと演奏が抜群に美しい。なんていうか、くるりが答えを出したって感じしたんですよね。あーあたし、くるりを好きでいていいんだって思った。
この1枚は、ほんとに全曲いいんで聴いてない人は聴いてほしいです。
でも次の『三日月』で「ん?」って思っちゃたんですよ。
なんか好きじゃない感じ。なんか取って付けたような感じ。
で、すぐまた『愉快なピーナッツ』が出て。こちらは初期くるりっぽさもなくはないんですけど、これもやっぱ私の中ではそれほどHITしなくて。
なんなんですかね。繰り返し聴くと、やっぱそれなりにいい曲なんですよ。好きなんですよ。でもなんか、『さよならリグレット』の感動が大きすぎたのかもしれないです。
だから、ニューアルバムは出るまで楽しみな反面、こわくもあったんです。さあどうだ、どう来るんだ、って。
で、ようやっと『魂のゆくえ』の感想なんですけど、素直で骨太ないいアルバムだと思います。
ただ、私の中で、くるりのアルバムランキング(※)上位に入ることはないと思います。好みではないし、すごく良くできたアルバムとも思ってないです。でも、きっとここで一度、腹の底から歌いたかったんであろう岸田さんの気持ちはね、わかる気がするんですよ。いろいろやってみて、悩んだりもして、さあどう行くってときに、こういったストレートで飾らない音になった経緯には、合点がいくんですよ。
だから、あと1年とか2年とかして、くるりが別の曲とかを出した後なら、「あぁ『魂のゆくえ』は必要だったよね」って言えるアルバムなんじゃないかと。
私はもう大人で、しかもくるりを愛してるから、くるりが出す曲全てがいいと思えるほどにはのぼせてないし、かといって1曲に失望して嫌いになるわけでもない。
あまり好みじゃない曲でも、そこにふわりと香るくるりらしさが私は好きだし、それがあるうちは待つことができる。きっといつかまた私の胸をいっぱいにしてくれるメロディを彼は聴かせてくれる。そのために、このアルバムは重要なステップな気がします。
まぁそんなわけで、流れとしてはOKなアルバム、個人的にはまぁまぁなアルバム、って感じです。
曲はやっぱりダントツ『さよならリグレット』が好きで、新しい曲だと『Natsuno』『背骨』も好きです。でもくるりのアルバムは、繰り返し聴いてるうちに突然印象が変わることもあるんで、もしかしたら、もっと聴くと他の曲が好きになってるかもしれません。アルバムのことももっと好きになってるかも。
あえて今日は苦言も呈したい。
もうね、くるりの事務所のやりかたにうんざりしてるんですよ。まぁ事務所がしっかりしてて、うれしいことも多いんですけど、なんていうか…あざとい。
プロモーションも増やしすぎだと思うし、携帯サイトとか別に作らんでいいもん作って呼び込みに必死だし、何が嫌ってそのどーでもいいもんに時間とお金を使ってること。それを制作に回したほうが絶対いいじゃん。まぁ多少は必要なんだろうけど、最近はバランス悪ーい気すんだよね。
レーベル始めて、そっちで押してる世武裕子をやたら使うのもいやだ。や、世武さんは悪くないんだけどさ、絶対このコーラスなら他にいい人いたよな、とか、ピアノはエディの方がよかった、とか思ってるファンは多いと思う。
(個人的にピアノが気になる!くるりがこれまでに組んできた、堀江くんやエディに思い入れがあるせいもあるけど。。やっぱり世武さんのピアノは、くるりの曲と調和していない気がする)
別に、物販とかで頑張って儲けるのはいいと思うんですよ。皆も望んでるし。でも音楽はやっぱり、しがらみなしでベストな状態で臨んでほしい。そして音楽で勝負してほしい。
あーこれ、いつか言いたかったから書いてなんかすっきり。でもこれ半分も言ってないけど。
くるりのゆくえ、見守っていくんで、どうか私たちをまたあそこへ連れていってほしい。
くるりしか連れていくことができない場所へ。
はなごえ
すきだぜ
昔から、自分が誰にも好かれてない、自分でも自分のことを好きになれない、自分が人にどう見られてるか気になって仕方ない、ってループがあってつらかった。
自己肯定力が弱いというか、自意識過剰というか。
だけど30すぎて、やっと少し自分のこと好きになれてきた。
「私なんて」精神は拭いきれてないけれど、自分のこういうところは好きだなって部分がある。
普段まじめなくせに、たまに思いきったことするところ。
好きだって感情を大切にしてるところ。それを隠さないところ。
近づいて抱きしめたくなるような気持ちを、音楽や本や調理用具にもいだけるところ。
だれかのために火事場のくそ力が出せるところ。
今のところはそれくらい。
もっと増やしていきたい。